皆の姉御的存在な紅一点

＊なぎふか ページ26

『ふっか。ピアス開けて。』

深澤｢……はい？｣



私がふっかにそう言ったのはSnowManが結成された2週間ほど後のことだった。



深澤｢え、俺が？｣

『うん。ふっかにお願いしたい。』

深澤｢え、何で？｣

『サッサと開けて欲しいんだけど。』

深澤｢まぁ、良いけどさ…｣



自分で買ったピアッサーや消毒液などをふっかに渡し、ふっかの隣に座る。



深澤｢何で開けようと思ったの？｣

『ナメられないように、ってのと覚悟。』

深澤｢覚悟？｣

『SnowManで居続けてやるって覚悟。』

深澤｢ふーん？かっこいいじゃん。｣



ふっかが私の耳朶を消毒したりと準備を進めていく。



深澤｢…もしかして怖い？｣

『うるさい、黙ってやって。』

深澤｢それが人に物頼む態度かよ笑｣



一つ一つの動きにビクビクしてるのを見て、ふっかにビビってることがバレた。

実は自分で開けようとして開けられなかったからふっかに頼んだのだ。



深澤｢大丈夫。耳朶はそんな痛くない。｣

『初めてなんだから知らんのよ。』

深澤｢はい開けるよー。カウントダウンいる？｣

『…いらない。ビビるから。』

深澤｢素直笑｣



そう言ってふっかは躊躇なくガシャンッとピアッサーでピアスを開けた。

早さに驚いたが、それよりも、



『…思った以上に痛くない。』

深澤｢でしょ？｣



ふっかはそう言って反対もやるよー、と言って準備を始めた。

そして反対側も開けてもらった。



深澤｢うん、左右対称。上手くできた。｣

『ありがとうふっか。助かった。』

深澤｢いーえ。｣



鏡でピアスが付いてる耳を確認する。

…本当に開いたな。



深澤｢イケメン度増しちまったなー。｣

『何それ笑 でも、そう見えるなら良かった。』

深澤｢Aを傷ものにしてしまったから責任取らなきゃな…｣

『あ、結構でーす。』



ふっかにピアスを開けてと頼んだ理由。



『ふっかー。』

深澤｢んー？｣

『結成した後にさ、ピアス開けてもらったじゃん。』

深澤｢んー。｣

『実はあれ、ピアス開けるの慣れてる人ってのともう1つ理由あってさ。』

深澤｢え、理由あったの？｣

『うん。そん時恥ずくて言えなかったんだけど、実は1番ふっかのことを信頼してたからなんだよね。』

深澤｢……えぇ…？まじぃ…？｣

『超照れてんのウケる。』

深澤｢いや普通に照れる、てか恥ずかしい。｣

『今は圧倒的照だけどね。リーダーだし。』

深澤｢ガチで照れた時間返して？｣

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