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臣side



あからさまに嘘だとわかる返事と同時に他の男に触られた事に対して怒りが湧く。


「ったく。ムカつくな」


そう言ってAをまた抱きしめる。



「岩ちゃん、どんだけ金がかかっても良いから。Aに触れたやつ探し出して...」


きっと俺は異常だ。



それでも良い。



この湧き上がる怒りが落ち着くなら...



心配そうに俺の顔を見上げたAを見て


「そんな顔すんなよ...殺したりしないよ」


そう言うとホッした顔。



まぁ社会的に抹消するけど...なんて心の綺麗なAには口が裂けても言えない...


俺の腕の中で安心した顔をしてるAが死ぬほど可愛くて、愛おしい...


キスをするなと言われたけど...この気持ちを沈めるのはもうお前にしか出来ないから責任取れ。

なんて勝手な事を思って...


深くキスをした。



岩ちゃんが気を利かせて部屋から出る扉の音が聞こえた。



...いや、岩ちゃん居ないとキスできないんだけど


って思うけど


知らないふりして続ける。




拒否しないAの目を見ると色気が凄くて俺の理性が無くなりそうになる。



キスの合間に聞こえる甘い吐息が心を奮い立たせる。



頭では止めてやりたいと思うのに、身体がとまらない...でも...




"...臣さん...私の事好きですか?"



あの時の言葉が過ぎて、惜しむ様に唇を離した。




「...岩ちゃん出て行ったから、おしまい」



これ以上この瞳を見つめてられなくて、そっぽを向く様に頭をくしゃっと撫でた。



.

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作者名:青空 | 作成日時:2024年3月26日 1時

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