rwy (ページ33)

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ジロリアンでも恋がしたい！ページ33

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週の半ばという、やる気の欠片もでない今日この頃。

昼休憩後のいっちばん仕事の捗らない時に限って、私は面倒な奴に付きまとわれている最中。なんと不運な。

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「ねえ。」

『………。』

「ねえねえ。」

『…………。』

「ねぇってば。」

『…………。』

「無視はダメでしょ。Aさん。」

早歩きをしている私に対して、足の長さ故に倍くらいの歩幅で付きまとう無駄に顔のいい後輩。腹立つな。

『…何の用？顔がいいとこ悪いけど通してくれない？私今日は絶対定時で帰るって決めてんの。』

「えー、じゃあキスしてくれたら通すよ」

そう言うと、目の前に突然長い腕がドンっと音を立てて現れた。

『イケメンからの壁ドン。若い頃は夢に見たシチュエーションだったかもしれないけど今は1ミリも心動かないなんて。』

「うわー、なにそれ。若い頃とは経験値が違いますってこと？妬けるんだけど。過去の男たちに。」

『近いんだよ目黒。誰か来たらどうすんの。』

「誰も来なかったらキスしていいの？」

『今日の私のお昼ご飯、野菜ニンニクアブラ増し増し。』

「どんなAさんでも素敵だと思うよ。俺いっぱい食べる女の子好きだし。」

『話通じないんだけど。てか早く退いてよ。無駄に手足長いんだよ。へし折るよ。』

「今日家行っていい？」

『何回も来てますみたいな雰囲気出さないでもらえる？来たことないでしょ。』

「じゃあ俺ん家？」

『だからさっきから何なのその彼氏ムーブ。』

「いいじゃん。彼氏にしちゃえば。」

『だーかーらー！顔近いって！どいて！』

「顔赤くない？照れてるの？可愛いなあ」

『どう見ても真っ青でしょうよ。節穴。』

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「Aさん？

と、目黒？」

そんな不毛なやり取りをしていると、ふと背後から名前を呼ばれた。

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『あ、北斗。』

振り返ると、スリーピースのベストを爽やかに着こなしたこれまた無駄に顔のいい男。

北「聞き覚えのある声がして。

……もしかしてお取り込み中？」

『そんなわけない。』
目「今日はどっちの家にしようかって話してたんすよ。」

『北斗、コイツ樹と同じ目にあわせといてもらえる？』

また目黒(アホ)がよく分かんないことをぬかしやがったのでローキックをお見舞い。とうとう武力行使。

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