rwy (ページ17)

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高地side
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他部署から戻ると、なんだかいつもよりも忙しいフロアに嫌な予感。

すると目に映ったのは周りの目も気にせず、何か言い合いながら追いかけっこをしている男女。

最悪なことに、その姿に見覚えがありすぎる。

あれは恐らく同期で同じ部署、なんなら高校、大学と同じだった腐れ縁の京本。

そんな京本を追いかけ回すのは総務部でこちらも同じく同期、大学の同級生でもあるA。

大学の時から、喧嘩ばかりしては仲裁に入った俺も巻き込み事故に遭う日々だった。

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……ていうか何やってんだよ、ここどこだか分かってんのか？

そして追いかけている側のAが、おもむろに履いているパンプスを脱ぎ出したかと思えば振りかぶったもんだから思わず焦って仲裁。

何故か表情は不服そうだけど、いや止めるだろ。普通。
とにかく事情を聞いてみると、まあ見事に大我が悪い。

でも、だからといって部署内鬼ごっこなんてする馬鹿がどこにいる。

ちょうど会議で上司がいなかったから良かったものの、後輩が見て見ぬふりしか出来ないことをいいことにコイツらは、、、。

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未だに言い合っている2人を横目に、キリキリと痛む胃を押さえる。

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「あ、高地だ。おつかれーっす」

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すると背後からチャラさ全開の、出来れば今会いたくない後輩の声が聞こえ、振り返る。

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「ああ樹か。

てか俺先輩な。せめて会社では敬語使え。」

「今更無理ー」

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この生意気なのは、高校と大学の後輩。
まさか職場まで一緒になるとは思っていなかったが、なんだかんだ言ってこいつも腐れ縁。

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「あ！きょもとAさんもいる！お疲れ様でーす！」

『最悪。うるさいの来た。』

「耳痛い」

「なあんで耳塞ぐんすか！あ！てか2人って付き合ってたんすか！ショックなんですけど！」

「すぐ身近に信じてるバカいた」

『次その話題出したらありとあらゆる臓器を再起不能にしてやる』

「え、付き合ってないんすか！」

「内緒〜」

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そう言って凝りもせず、Aの肩を抱く大我。
…横の奴の顔見てみろ。せっかく収まった怒りのゲージが恐らくMAXになろうとしてんぞ。

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『……』

「あ、樹離れた方がいいかも。」

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俺がそう忠告するよりも先に察した大我が、普段見せないような瞬発力でこちらへ向かってくる。

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