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なぜ推し様が私と康二を保護してくれたかというと
「お前らなぁ。舘さんがわざわざ奥の個室にしてくれて俺とも会わないようにしてくれてんのに絡みに来るのやめろよ」
「いやぁ…その…推し様見つけてTOの血が騒ぎまして…」
「…それを言ったら許すとでも？」
「いえいえ…そんなことは…すみません推し様…」
閉店したにも関わらず私たちのために店の中で待機してくれてる宮舘さんと足組んで机に頬づいてる推し様にぺこぺこと平謝りを繰り返す。
康二はまあ安定に机の上でぐでぇっと寝ている。
「じゃあ僕は康二くん送っていこうかな」
「いや！それは申し訳ないです！私が送るので宮舘さんは渡辺先輩をどうか…」
「…俺子供じゃないし酔っ払いじゃないんだけど」
「ああっ…拗ねてらっしゃるんですね…可愛い…本当にお可愛いですぅ…」
「涼太ぁ！この酔っ払いめんどくさ〜い！」
「Aさんは前回と同じ反応してるじゃん」
宮舘さんは康二と同じアパートの一室に住んでいることが発覚したので申し訳ないが頼むことにした。
まあ昨日の今日で正直送り届けるのは不安なところあったしね。
4人で外に出て宮舘さんは康二を抱えて近くに泊まっていた黒のプリウスも乗り込んで帰って行った。
「ぷ、プリウス…さすが国王…」
「国王？」
「あ、私が勝手に宮舘さんにつけたあだ名です」
「ふはは。まあ間違ってないかもな。でもあれ本人のじゃねえからな」
「え」
「あいつ免許持ってねえんだよ。あれは家来とか自称してる小せえやつの」
じゃあ俺らも帰るか〜と歩き始めた渡辺先輩。
いや、国王何者なんでしょうか…いや、そんなことより！
後ろ姿も素敵！かっこいい！なんか髪の毛ちょっとぴょんぴょん跳ねてるし！
ポケットに手突っ込みながら歩くとかなんなんですか！私のライフ奪う気ですか！
もうやめてっ！Aのライフはもうゼロよっ！(？)
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作者名：雪野真哉 | 作成日時：2024年3月15日 11時
